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本物っぽいか、本物か。 [呉調査]

盆明け弾丸呉帰還のご報告、すこしずつですが進めていきます。

昨年2016年5月に呉市による戦艦大和の潜水調査が行われ、
現在大和ミュージアムにて「海底の戦艦大和ー呉市潜水調査の成果ー」の
特別展示が開催されています。11月27日まで。

今年初めに、実際に潜水調査をされた職員さんと学芸員さんにお話を聞きました。
同行した若い新聞記者さんにも。
約50時間の映像と約7000枚の写真を撮影してきたとのこと。
新しい発見もあったし、過去3回の潜水調査から年を経て朽ちた実態もわかった。
どのような展示にするのか、非常に考えられたと思います。

4月末に始まった特別展示がようやく見られる。
期待して行ったけど、すこし物足りなかった。

解説のパネル展示は、300円のパンフレットと同じ。まあ、
見学した後にパンフレットを購入すればおさらいできるので、助かります。
ただ、「展示でしか見られない」感がすくないのは残念。
7000枚もある写真を(出し惜しみせず)見せる方法はなかったのかな。
もちろんすべてではなくても、もうちょっと、閲覧者が自由に見られるように。
写真で畳みかける感じがあっても良かったなあと。

一方、数分に編集された映像解説は見やすかったです。
主砲とか、バーベットとか、甲鈑とか、缶室とか、測距儀とか、
艦艇の専門言葉がわからないと「???」だけどそれは仕方ないとして、
海底の現状はこうなのか、とわかる以前に、「戦艦」とか「大和」とは、
ごっつい鉄のかたまりなんだってこと、兵器であるということを、
イメージではなく映像の事実で見て知ることは大事でした。
わたしは「一方的に見せられる」ことが苦手なので・苦笑、
映像が長すぎないのが良かったのは非常に個人的な好き嫌いの理由で・爆。

見せどころはこれだった、のかな。
大和レプリカ.JPG
海底の傾きとほぼ同じに造られたレプリカ。
残念ながらあまり人を集めていません。
照明が暗いせい? 劇的な解説がないせい? ……ちがう。
「本物っぽいにせもの」はいらない、から。
明らかにレプリカなので惹きつけられない。原寸大を見せたいなら、
ここまで作らずとも、7000枚の中から拡大写真を置いたほうが、まだ。

大和3D.JPG
いま、海底の大和はこんな風に散らばっている。
こっちの展示を中心にするのもアリだったんじゃないかな。
これも完全なる模型だけど、レプリカとは目的が違う。
当時世界一と言われた巨艦がコッパみじんという事実。
どれが主砲搭で、どれが測距儀でと、非常に興味を持ってのぞき込む。
鉄の塊、技術の粋、爆破の恐ろしさ、戦争とは――。

ああ、欲を言えば、新聞記者の若者も言っていた「生活の跡」も、
勇気をもって展示しても良かったかもしれない。
遺族感情は確かにあるけれど、わたしたち全員が、日本の遺族。
見たい/見たくない、感情はごく個人的に真逆に振れる。
直接的な遺族が途絶えればおしまい、ではないから、
見たいも見たくないもわたしの中にもある。

せっかくの特別展示。特別な想いを抱かせてくれますように。

機会のある方はぜひ足を運んでください。そして、
抱かれた想いをわたしへのご指摘もぜひぜひよろしく何卒☆彡



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