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江田島本・増刷版、発進。 [江田島本・増刷版]

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『江田島本・増刷版』が出来上がりました。
さっそく、わたしのホームページ「ショップ」からご注文いただけます。
https://maruru5.wixsite.com/maruko/shop

今回はいろいろ試しました。
たとえば装丁。ちょっと印刷を変えて帯をカバーと一体化。
初代よりちょっと濃いめの色が出ました。

これはこれでとってもかわいい・・・。

プラス、増刷に際しての加筆をほんのすこし。本当に今回の増刷は、
夢にも思っていなかったとてもありがたいことだから、
そうした想いをすこしだけ。

価格は1200円+税です。ホームページからだとすこし手数料がかかります。
申し訳ございません。
ただ、しばらくAmazonをやってきて、ちょっと使いにくさというか、
想定外に振り回される面があり、『ミニぼん』そうなのですが、
さほど多くない限定数の販売なので、チャレンジです。

どうぞわたしのチャレンジ、みなさまも応援くださるとうれしいです。

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東郷推しの舞鶴で、引揚記念館推し。 [続・呉本]

ちょいとわかりにくいタイトルでごめんなさいね。
お盆突入直前の日程で、初の舞鶴。しかし、暑かった。

呉とは、旧帝国海軍の軍港仲間である舞鶴。一度は行きたくて。
しかし、暑い。。。
舞鶴鎮守府の初代司令長官が東郷平八郎であることから、
どこへ行っても「東郷推し」が半端ないです。
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こちらは、海上自衛隊舞鶴地方総監部の敷地内にある
「海軍記念館」に据えられた東郷平八郎の胸像。
なんと。
戦後に西舞鶴をパトロールしていた警官によって発見、
地中から掘り起こされたそうな!

こういうことです。戦後、日本の軍は進駐軍を恐れて
あらゆる資料を消滅、あるいは徹底的に避難・隠秘させました。
江田島の第一術科学校内の教育参考館もそうでしたよね。
出来得る限りに資料を避難させ、できないものは泣く泣く焼失させた。

そういうひとつとして、胸像もきっと地中に隠されたのだろうと
推測できるそうです。また、戦争の記憶を持つ人がまだ元気にいたころで、
そうした方々からの証言からも裏付けられたのだとか。
舞鶴の総監部には、いまは美しい庭となっている場所から
掘り出されたという門柱も静かに据えられていました。

まあ、とにかく、東郷推しなのです。
お宿の温泉も「東郷の湯」だし、東郷ゆかりのなんと多いこと。
次第に「東郷飽き」しちゃいましたがね。そこまでゆえに。

同じ旧海軍軍港であっても、呉に流れる時空が昭和とすれば、
舞鶴には明治が漂っているのです。

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このたびの舞鶴訪問はわたしの厚かましさ大爆発で、
総監部への表敬、市のまちづくり課さんによる下にも置かないご案内を賜る。
どこもかしこもときめいたけれど、中でも一押しは、
引揚記念館です。上の写真は復元された引揚桟橋からの眺め。

この海。
当時もいまも視界はほとんど変わっていないはず。。

舞鶴の引揚、シベリア抑留と聞けば、悲惨で過酷で苦しいばかりを
想像しがち、けれど、ここへ来たら180度の思考転換ができます。
学芸員さんによる素晴らしいご案内。

「ここは、新たな人生を、再びの人生を始めた場所です。
だから、希望の地なのです」。

ああ。そうだ、そうなんだ。

事前にシベリア抑留の体験談を一冊読みました、そこで感動したのが、
一度目の冬は凍えて辛くて次々に仲間が死んで、激しい空腹で、
もうじき死ぬ者はわかるようになるからその手から零れ落ちるパンを、
パンのかけらを、そいつが死んだらもらってやる、という凄まじさ。
ところが。

二回目の冬には文化的な心の活動が始まったというのです。
たとえば、俳句、短歌。日記。
食うや食わずになれば人間は獣であるとよく言われるけれど、
たしかにそうだけど、
その壮絶さをも超えてしまうと、心や文化がないと生きられないというのです。

紙が無いから、白樺の木の皮を薄く丁寧に削ぎ、
ペンは無いから、鉄くずを拾ってペン先に加工し、
インクは無いから、燃え残る墨で作った、と。

そうまでして人は、文化を、ことばを、心を紡ぐんです。

辛いような苦しいような感動でした。感激でした。文芸のみならず、
花札や麻雀パイを作ったり、中でも多いのが「手作りスプーン」だったそうです。
ああ。
人間とは、心を育む生き物なのだ。そこを忘れちゃいけない。

戦争から学べと、歴史から学べというとき、わたしは、
当時を批判したり判断したり裁いたり愚痴ったり変に称賛したりって、
ことじゃないって、舞鶴でつくづく思い知らされました。

当時から抽出する。教訓。真のところを見つめていまに生かす。

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まあまあ、あんまり述べても長くなりましたね・爆。
こちらは「海軍レモネード」。
生のレモンを絞ってシロップを加えてまずは飲み、
次に、紅茶をひと匙、珈琲をひと匙加えて味変を楽しむ。
これ。

「海軍割烹術参考書」に記載されている海軍当時の飲み方ですって。

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きょうはなんの日。 [つれづれ]

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77年前のきょうこの日の正午に昭和天皇によるポツダム宣言受諾の報告、
つまり「日本は武器を置きます」というお言葉が発されました。
毎年正午にはテレビの報道にあわせて黙祷。
そいや、昨日、あるお店で若い店員さんと話ながら、
「あれっ、今日は何日? え、15日じゃないよね、焦った!」と、
日付を間違えていたのを口にしたら、「ん?(なんで?)」てな顔をされました。
うーん。

『呉本に』で音戸高校に取材した際、「8月6日9日11日は全国区ではない」という
なんとも歯がゆく情けない話になりましたが、ほんと、その通りです。
全国区の郷土の忘れ難き日付ではなくなっている・・・。

で。
ふと、今日という日は日本では全国区であり続けてほしいわけだけど、
世界ではどんな認識なんだろう(・・? と思いまして。
というのも、エレベータについているニュース画面に、
「プーチン(ロシア)と金正恩(北朝鮮)が祝電を送りあう、
てなテロップが出て、はぁ!?とおったまげたもので。

今朝のニュースの真相は、
「北朝鮮の「祖国解放記念日」の15日に合わせ、
金正恩朝鮮労働党総書記がロシアのプーチン大統領と祝電を交換したと報じた。
両首脳は関係強化で一致した。」というもの。時事通信。

8月15日は、朝鮮半島にとって、南北ともに「解放の日」らしい。
ちなみに韓国(南)では「光復節」。こうふくせつ、と読むらしく、
なんだか日本語耳には複雑な気持ちになります。

先の大戦に参加した欧米諸国では
(日本と敵対した連合国(アメリカ・イギリス・フランス・カナダ・ロシア))、
日本がアメリカ戦艦ミズーリ号上で降伏文書に調印した9月2日が終戦記念日。
それでいうと、日本も、国家としては9月2日なのでしょうね。

ロシアと北朝鮮の祝電のしあいはイヤーな感じだけど、
【どの視点に立つか】でまったく見え方は違うんだよなって、改めて、
思わされます。

きょうの岸田総理の式辞に「再び戦禍のないように」的な文言があり、
わたしは引っ掛かりました。なぜって、
いま、実際に、世界には戦禍に直面する土地と人々があるのだから。
日本だけがいいってのはどうなんだろう、と同時に、
別段わたしはグローバリストではないので世界人類とか思わない、だけど、
やっぱり、ひとつ地球上で殺し殺される日々が現在進行形なのに、
ちょっと配慮が足りない、視野を広げ切ってない、その場しのぎ、
慣例に倣うまま、そういうマズーい気持にもなるわけです。

ただ、祈るしかできないけれど。

精いっぱいに同じ風景に立てるように眼をとじる。

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引き受ける。 [つれづれ]

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最近「引き受ける」ということを考えています。
この自意識のある時間って長くて短い。短くて長い。
ちょっと長すぎる・苦笑、長すぎるんだよなあ。

たとえば「悪役を引き受ける」とか。
そういうのって日々ことごとに縷々、多々、あるんだろうなと思う。

許してほしいという懇願の言葉があるけれど、それは、
だれでもない自分のために吐く言葉であって、
許されてホッとしたい、忘れたい、苦しみたくないという。
事件の裁判などでよく被害者遺族が「納得いく説明ではない」と
言うけれど、それは、たぶん永遠に納得しないと思う。

77年を迎える広島原爆投下にあたり、市長さんの、
為政者に持たせる核のボタンの言及がわたし的にはよかった。
世界を、地球を滅ぼしかねない核のボタンがごく個人的な支配下という。
深く考えないようにしてきたことへの指摘にも似ていた。

引き受ける、勇気、覚悟ともいうのかも。

わたしの生はまあ長くもなく(短くもなく)いまのところは保っており、
わたし自身が気持ちよくなるための謝罪もたぶんたくさんしてきた。
そうした長くもない(短くもない)生のうちに引き受けられること、
それがあるなら、進んででも、やらねば、なんて。

上に挙げた絵画はリッピの「受胎告知」。
マリアは「え、男なんて知らんけど!?」という処女で懐妊を引き受けた。
と、するなら。

一つ一つの自意識になにか引き受けられるものがあるかもしれない。
だれかのせいではなく、自覚する意識において引き受けること。
なんだろう。

所詮(爆)長いようで短い生なのだし、個別に執着しても仕方がない。
つたない指で出来ることを。
いや、悪い、ここんとこ傷つくことが多いよね、日本も世界も・苦笑。

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