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お菓子。 [手紙]

以前のブログ【代筆関連】「添削」で書きましたが、
文章教室を開いておられるある出版社さんの大先輩編集長に
添削のお返事をいただいた際、その文中で勧めてもらった、
西村滋著『お菓子放浪記』。

とてもとても滋味にあふれた、久しぶりに「読み終わりたくない」と思う本でした。
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タイトルからすると、「お菓子大好きな著者のお菓子にまつわるあれこれ」と
想像しますが、そんな簡単?なものじゃない。
第二次世界大戦をはさむ時代、「ミナシゴ」の著者が、
なぜ、どんな風に、お菓子に憧れ、失望し、また愛したか。
これが現実であるとすれば(確かな現実なのですが)、いまには考えられない、
果てしなく壮絶な生き様とココロの変化が、手に触れそうな表現でつづられ、
行間もページもはみ出し、いまにもこぼれてきそうなのです。

時代的にも、地元・呉のかつてを勉強しているわたしにはぴったりすぎる。
きっと、そうしたわたしの思いを汲んで、編集長さんは勧めてくれたのです。

お菓子。

その美しき魅惑的な甘い存在。

確固たる、やさしい存在。

最近のわたしのお菓子といえば、ラムネ。
口に放り込むとシュルシュル溶けるラムネはせっかちなわたしのためにあるみたい。
次から次に頬ばるけどちっとも腹は膨れない。パクパクな呼吸にすこし味を添える。

「お菓子のような人になりなさい」

この解釈は、きっと、読む人、生きる人、それぞれなのです。
わたしはお菓子になれるかなあ。どんなお菓子になれるかなあ。

食べてみたいって思われるお菓子になりたいなあ。


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